8月25日(後編)

そういえば、和子にはもう夢があるんだっけ。

幼い頃は夢なんてたくさんあった。

お花屋さん、ケーキ屋さん、看護婦さん…


どれもベタだけど、その時は子供なりに本気でなりたい職業だった。


なのに、いつから夢を持たなくなったんだろう?

気づけば夢なんてもうずっと持っていない。


というより、夢の持ち方さえ忘れた気がする。


来年は受験生…

こんなんで進路なんて決められるのかな?


「そろそろ着くよ」

水樹くんの声にハッとすると、綺麗な海が見えた。

もしかして海に来たかったのかな?

沖縄と言えば、一番に浮かぶのは海でもある。


だけど、水樹くんの足は止まらないようでズカズカと進んでいく。


そのまま少し歩くと「ここ」と足を止めた。

そこは……