水樹くんの腕の中から抜け出すと、ゆっくり振り返り向き合う形に。

どうしようっ!?

緊張マックスだ…!!


「み、水樹くん…」

今のわたしは水樹くんと呼ぶことも精一杯で声が震える。

言わないと…!


ちゃんと目を見て言う、って決めてたから。

意を決して顔をあげると、水樹くんと瞳を絡めた。


「水樹くん…好き、だよ。大好き、だから…わたしと付き合ってっ……」

言い終わる前に再び抱きしめられてしまい…

「それ、俺のセリフ。紗良ちゃんに言われるなんて思ってなかった」


そう言うと水樹くんは少し離れて「俺も好きだよ」と言ってくれた。


この瞬間、わたしたちの思いは再び繋がった。

「嬉しかった…さっき、晴人にちゃんと言ってくれて」

「どこから聞いてたの?」