平野くんには感謝でいっぱいだ。

だけど、まだもう1人…


飛鳥くんが残っている。


さすがに飛鳥くんとはこんな風にはならないだろうけど、真咲くんに伝えた気持ちを再び…と思うと胸が苦しくなる。

だけど、飛鳥くんはもうわたしの気持ちを知っている。

そう考えると少し軽くなる気持ち。


これはモテる人は大変だね。

告白されるたびに断らないといけないんだもんね。

水樹くんも毎回こんな気持ちで断ってるのかな。


モテる人間じゃなくてよかった、とつくづく思う。


よし。

とりあえず明日!

飛鳥くんにちゃんとお断りしよう。


そう胸に決め、家に帰った。


だけど、この時のわたしはまだ知らない。


裏で傷ついて涙を流している人がいるということを…。