ーーーガシャン!! 隣のお姉ちゃんの部屋からなにかが割れる音がして、私は驚いて自分の部屋を飛び出した。 『どうしたの、お姉ちゃん!?』 お姉ちゃんの部屋の扉を開けると、床には秋桜の花と、花瓶が粉々に割れ水浸しになっていた。 お姉ちゃんは床に座り、下を向いていた。 長い髪が乱れ、表情が見えない。 『大丈夫?怪我してない?』 お姉ちゃんの左手をとると、人差し指を切ったようで血が滲んでいる。 『お姉ちゃん、血が…』