「つまらないことを聞くものじゃない。さあ、美味しいものを食べて先に進もう。四時半までに案内所に戻らないと、事件解決認定書をもらえない」
話しているうちに、目の前に料理が運ばれてきた。
進藤さんの目は、私を優しく見守っている。
そうだ。彼がいいと言えばいいのだ。他人は関係ない。
私は決心してスプーンを持った。
それに、今日はたくさん歩いたし、これからも歩く。糖分が不足しすぎると、頭が回らないし謎が解けない。だから、いいのだ。今日だけは。
頭の中でたくさん言い訳をしている間に、手は自然に動き、オムライスをたっぷりすくった。
大きな口を開け、ぱくりと食らいつく。ここ一週間ほど、脂質と糖質を避けていた体に、デミグラスソースの味が染み渡った。
「美味しい!」
身をよじるくらい、美味しく感じるオムライス。ひとくち食べたら、もう止まらない。
私は目の前に進藤さんがいるのも忘れ、オムライスに集中していた。サクサクとした衣のエビフライが、幸福感を増幅させる。
糖質。脂質。揚げ物。カロリーの暴力? 関係ない!
気づいたら、お皿が空になっていた。舐めたみたいにきれいだ。



