「あれっ、もしかして外科の看護師さん? ふたりって、えっ? えっ? そういうご関係なんですか?」
あきらかにふざけている雰囲気に、いたたまれなくなる。
「まさかあ」
ぷっとふきだしたのは、福田さん。「まさか」って、どういう意味? 私と進藤さんが恋人なわけはないって言いたいの?
「嘘だろ……。高場看護師?」
原研修医がジロジロと私を見て、頬を紅潮させた。なんだろう。格好の餌食を見つけたとでも思ったのかな。
「ちょっと前から痩せてきれいに……いや、調子に乗っていると思ったら。やめとけよ。進藤先生が本気で君なんかを相手にするわけないだろう」
原研修医は一層意地悪な声で言った。
誰も彼も、進藤さんが私なんかを選ぶわけがないと言っている。
私だって、そう思っていた。でも、進藤さんが時間をかけて愛情を信じさせてくれようとしている。
やっと、自分に自信を持ち始めたのに。
やっぱり私ははたから見れば、これといった取り柄もないただのぽっちゃり看護師なんだ。
首が折れそうなほど深くうなだれると、目の前でテーブルがドン!と派手な音を立てた。



