サクッとした衣と、しっとりホクホクしたジャガイモ。美味しくないわけがない。
「美味しいです~」
炭水化物と揚げ物のカロリーダブルパンチ。太る食べ物って、どうしてこうも美味しいのか。
「うん、うまい」
進藤さんも同じものを食べ、一緒に買ったアイスコーヒーをすすった。
あっという間になくなったコロッケの包み紙をもてあそんでいると、進藤さんが「あのさ」と切り出した。
「千紗は、俺の婚約者っていう自覚が、まだあまりないんだな」
ドキッとして、彼の横顔を見上げた。
「別に責めてないんだ。付き合ってから婚約したわけじゃないから、今後のことをイメージしづらいのもわかる」
「す、すみません。私、実は誰かとお付き合いすることも初めてで」
謝ると、進藤さんがこちらを向いた。
「嘘だろ? 初めて?」
「はい」
「こんなにかわいいのに?」
首から上が爆発してしまいそうだった。それくらい衝撃的なリアクションだった。
「こんな不名誉な嘘つきません」
頭を冷やそうと、アイスコーヒーを勢いよくすする。



