[そっかぁ詩乃明日から高校生か……]

「いや人の事言えないよね!」

[こんなに大きくなって、お母さん嬉しい]

「産んでもらった記憶が無いのですが?!」

ヘッドホン越しに中学の友達沙恵のふざけた口調が聞こえてくる

PCにコントローラーを繋いでいつものようにゲームをしながら通話中!
これが私達の1日の締めくくりの日課

[学校別々になっちゃったからね…見たかったなぁ詩乃のセーラー服]

「うちの学校セーラー服じゃないよ!
 勝手にセーラー服着せないで」

[あ、そうだった]


いつものことだけど、まったく沙恵は……

「まったくもー」


緩い口調とは裏腹に最高難易度のステージを淡々とクリアしていく

不意に沙恵が問いかけてきた

[そうだ!高校ではオタクってどーする?]

うっ、今1番考えたくない話題来た……
だがしかし私はこれをスパッと答えられるオタクになる娘!


「もちろん隠れて生きていく!」