触れないで、杏里先輩!

次の日の朝。

昨日は夜九時に寝た。
もう二度と寝坊するわけにはいかないから。
そのお陰で快適な程ガラガラな電車に乗れて、安心して通学出来た。

今日も一人の教室に到着すると、携帯のアプリで漫画を読みながら亜季ちゃんが来るのを待つことにした。




「――みーお!」


少女漫画の世界にどっぷり入っていたら、突然遠くから声が聞こえて現実に戻された。

キョロキョロしてみたけれど教室には誰も居ない。


「下だよ!」

その声に左横の開けていた窓へと立ち上がって下を覗いてみると、