「さっきも言ったけど、此所で再会したのは何かの縁だと思う。俺が今度は美桜を助けたいから、俺を頼ってよ。治したいでしょ?」

真摯な顔で話し続ける杏里先輩。


でも……怖い……。

それに男性が私に触れるだけで気絶までしちゃうのに、治せるの?

男の人が傍に居るだけで、怖いのに……。


杏里先輩の言葉をどうしても信じ切れなくて、私は沈黙を作る。


「他人から勇気と力は貰える。でも自分を変えるのは、最後は自分の力だ。このままで美桜は本当に良いの?ずっと俯いてる自分で良いの?」

聞こえてきた言葉と、視界に映っている膝に掛かっているスカートでハッと気付いた。

私はまたいつの間にか俯いていたようだ。

そして思った。