「俺、日本人には無い瞳の色してるでしょ？それを気持ち悪いって、まともに日本語も喋れないしでバカにされてた」

うっすら残る記憶の中の出会ったばかりのアンリちゃんは確か……あ、

「公園で泣いてた……どうして泣いてるのって、私訊いたんだ……」

ポンと頭に浮かんだ映像を口にした。

「そうだね、一人で公園でよく泣いてた。俺は美桜の言葉が理解出来なくて戸惑っていたら、美桜のお母さんがやって来て、英語で訊いてくれたんだ」

「そうだ、最初はお母さんを介して喋ってた……それで……あ、そうだ」

杏里先輩の透き通る青い瞳を見ていたら、引っ張られるように思い出した。


「私が綺麗な青い瞳だねって言ったら、笑ってくれて……」

そう呟くと杏里先輩は目を一瞬見開見開いた後、顔を嬉しそうに綻ばせた。

その顔に先程の杏里先輩の話を思い出した。

もしかしてあの話……