「じゃあね、美桜」

椅子から立ち上がると杏里先輩は去っていった。

「私も行くね!美桜はその状態じゃ無理だから食べてからおいで」

「うん、分かった。亜季ちゃん、ありがとう」

私は感謝の気持ちを伝えた。

だってさっき凄い顔をしてたけれど、私のためにあんなにも泣いてくれたこと、凄く嬉しかった。

「後でね!」


二人が居なくなったベッドの上で杏里先輩がくれたパンとジュースを頬張る。

杏里先輩、私の事を心配して授業をサボって私に付いていてくれたんだよね……?

杏里先輩、助けるって言ってもどうやってを私を助けるんだろう……

それ以前に私を助けるなんて、本気で言ったの……?


パンを食べ終わっても、答えは出なかった。
私はとりあえず教室に戻ることにした。