だって、いつもなら肩の辺りの髪に触れている杏里先輩。
それが今日は左の耳の上、こめかみ近くを触っているから。
「あ、あ、杏里先輩っ!?」
予想もしない行動に全身が硬直。
声は勝手に裏返る。
「大丈夫。怖いことはしないよ」
耳には先程よりも優しいトーンの声が届く。
杏里先輩は大丈夫。
怖くない。
そう何度も反芻するが、拒否反応を起こしかけているのか異常な程心臓はバクバクと言い続け、身体は小刻みに震える。
「美桜を守ってあげたいけど、今日俺はついては行けないからね」
簡単な言葉なのに杏里先輩が何を話しているのか理解出来ない程、脳内は大パニック。
頑張りたいのに、早く離れて欲しいと考えてしまう自分が情けなくなる。
それが今日は左の耳の上、こめかみ近くを触っているから。
「あ、あ、杏里先輩っ!?」
予想もしない行動に全身が硬直。
声は勝手に裏返る。
「大丈夫。怖いことはしないよ」
耳には先程よりも優しいトーンの声が届く。
杏里先輩は大丈夫。
怖くない。
そう何度も反芻するが、拒否反応を起こしかけているのか異常な程心臓はバクバクと言い続け、身体は小刻みに震える。
「美桜を守ってあげたいけど、今日俺はついては行けないからね」
簡単な言葉なのに杏里先輩が何を話しているのか理解出来ない程、脳内は大パニック。
頑張りたいのに、早く離れて欲しいと考えてしまう自分が情けなくなる。



