Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)



「店長~!」



カウンターの奥でさっきの若い女の子の呼び声が聞こえる。


ミケネコお父様は空になったグラスにテキーラを注ぎいれると、


「マジで居て。今日は普通に終われない」


と、ぐいと飲み干し新人の子を目配せ。


四十過ぎの男が“マジで”とか言うのもどうかと思ったけど妙に似合っちゃうんだよな、これが。


つまり…やっぱりチャラい。


新人の女の子は私たちの様子を気にしているのか、ずっとこっちを見ている。


「さっさとクビにした方がいいですよ。あの子仕事そっちのけで店長ばっかり見てるし」


と友達は冷静過ぎるほどの発言でグラスを拭いている。


「やっぱり気があるのね」


私が友達に聞くと


「当たり前じゃない。店長目当てで入店してきたんだから」と友達はぷりぷり。


「大体四十過ぎの男が二十そこそこの小娘相手にすると思う??」


と友達は思い切り顔をしかめ


「ひどいよ。確かに僕は四十路だけど…」とミケネコお父様はガクリ。


「結婚されること言ったらどうですか?」


私がアドバイスすると


「ダメよ、あの子めげないもの。不倫してでも奪うつもり満々よ?


大して可愛くもないくせに」


と、友達がミケネコお父様の変わりに答えて、腕を組みその新人の方を睨む。


ミケネコお父様はさすがにお手上げと言う感じで両手を軽く上げた。


親子でもこうまで違うとはなぁ。


黒猫だったらそもそも気を持たせるような優しい態度取らないし、あいつは女の子に嫌われるたちだから。


黒猫のクール(?)な部分をお父様に分けてあげたいよ。