実を言うと、九条兄弟とも一緒のグループになって。


「あの二人、ほんとに乙葉のことほっとけないんだね~。宿泊学習もつきっきりで守ってもらえるなんて、乙葉ったら幸せ者!」


夏帆ちゃんにそんなふうに言われて、なんだか照れくさいような、なんとも言えない気持ちになった。


この前の女の子たちからの嫌がらせがあってから、眞白くんはますます私のことを心配してくれるようになって、今回のグループ決めも迷わず私と一緒のグループに立候補してくれたんだけど、まさにつきっきりで守ってもらうみたいになっていて、本当にいいのかなって思う。


でも、知らない男の子と一緒のグループになるよりは、九条兄弟と一緒のほうが気も使わないし、きっと楽しいよね。


周りの女の子たちの視線は、ちょっと気になるけれど……。


「あ、そうだ! 乙葉、今日の放課後空いてる?」


すると、夏帆ちゃんが急に思いついたように聞いてきて。


「うん。空いてるよ」


「ほんと? じゃあお茶しようよ~。ケーキが美味しいって評判のオシャレなカフェ、見つけたんだ」


「えっ、ケーキ? 行ってみたい!」