私が感心して思わず声をあげたら、眞白くんは頬をかきながら、ちょっぴり照れくさそうに笑った。


「ははっ。そんなすごくないよ。でも、乙葉ちゃんのことは僕が責任持って守るから。まかせてよ」


そんなふうに言われたら、なんだかドキッとしてしまう。


守るだなんて、ほんとに王子様みたいだよ。


「あ、ありがとうございますっ」


私がぺこりと頭を下げると、そこにポンと手を乗せてくる眞白くん。


わぁ、どうしよう。頭ポンってされちゃった……!


いきなり触れられてまたドキドキしていたら、彼はすぐさまうしろに立っていたもう一人の男の子に声をかけた。


「ほら、楓もちゃんと自己紹介しろよ」


言われてしぶしぶ前に出てくる黒髪の男の子。


だけど、なんだかその態度は眞白くんと違って、あまり乗り気ではなさそうというか。どちらかというと、嫌そうな感じで。


彼は「はぁっ」とため息をついたかと思うと、ボソッと。


「俺は九条楓。……以上」


えっ……。