【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

先ほど見かけたその包帯を急いで取りに行き、また楓くんの座るベッドへと戻る私。


だけど、いざそれを彼に見せようと思ったら、勢い余ってズルッと足を滑らせてしまって。


「……きゃあっ!」


「おわっ」


そのままあろうことか、彼のことを勢いよくベッドに押し倒してしまった。


気が付けば、すぐ目の前に楓くんの整った顔があって、心臓がドキッと飛び跳ねる。


ど、どうしようっ。私ったらなんてことを……!


「なにやってんだよ。ケガ悪化させる気かよ」


「ご、ごめんねっ。足が滑っちゃって」


私がとっさに謝ると、楓くんは少し呆れたようにため息をついて。


「はぁ……。お前ってほんと、いろんな意味で心臓に悪い奴だな」


「えっ?」