【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

――ガラガラッ。


保健室のドアを開け中に入ると、楓くん一人だった。


「あ、楓くん……!」


私が声をかけると、彼はすぐさまこちらを振り向き、驚いたように目を見開く。


「はっ、乙葉? なんでお前がここにいるんだよ」


「だって、ケガしてたから心配で……」


正直余計なお世話かなとも思ったけれど、いつも助けてもらってるのもあるし、なんだか放っておけなくて。


楓くんはなんとも言えない表情をしたかと思うと、ふぅっと息を吐きだす。


「ったく、一人でウロチョロすんなって言ってんのに。眞白が今頃探してるぞ。きっと」


「えっ、そうかな」


「まぁいいけど」