ということは、やっぱり彼らが……。


「ほら、眞白(ましろ)(かえで)、自己紹介しなさい」


九条さんに言われて、茶髪の男の子が一歩こちらへと踏み出してくる。


「はじめまして、乙葉ちゃん。僕、九条眞白っていいます。乙葉ちゃんと同い年で、春から高一だよ。よろしくね」


笑顔で手を差し出されて、少しドキドキしながら手を握り返す。


「よ、よろしくおねがいしますっ」


そしたらその眞白くんという人は、ニッコリと優しく笑いかけてくれた。


わぁ、どうしよう。男の子と握手しちゃった……!


カッコいいし、キラキラしてて、王子様みたいな人だなぁ。


とりあえず、いい人そうでよかったと思いホッとしていたら、お父さんが付け加えるように説明してくれる。


「眞白くんはとっても頭が良くてな、中学生の頃に九条くんが関わった事件の暗号を解いたこともあるそうだ。それに剣道も得意みたいだから、きっと頼りになるぞ」


「えぇっ、そうなんですね。すごいっ」