さらにはそんなふうにせかすようなことを言ってしまって。


そしたら急にムッとした顔になる楓くん。


「それは何? 眞白がいれば俺はいらないってこと?」


「えっ。いや、そういう意味じゃ……っ」


「わかったよ。じゃあ勝手にしろ」


楓くんは怒ったようにそう吐き捨てると、背を向けてスタスタと去って行ってしまった。


そして、そのままガタンと部屋から出ていく音がして。


呆然とその場に立ち尽くす私。


どうしよう。何やってるんだろう。


楓くんのことを怒らせちゃった。