【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

モヤモヤとした気持ちが、胸の奥に張り付いて離れない。


なぜだろう。由良ちゃんと出会ってから、あんなに近くに感じていたはずの楓くんの存在が、どんどん遠くへ離れていっているような気がする。


由良ちゃんの言っていた通り、楓くんはいっそ由良ちゃんのボディガードになったほうがいいんじゃないかなんて、そんなふうに思えてきてしまって。


今までずっと楓くんにつきっきりで守ってもらっていたから、どこかうぬぼれていた。


自分が彼にとって、特別な存在になれたような気がしてた。


でも、よく考えたら楓くんはただ、私のことをボディガードとしての義務感から大事にしてくれていただけなんだよね。


それなのに、何を勘違いしていたんだろう。


私はべつに、由良ちゃんと違って、特別でもなんでもないのに。


バカみたいだよ……。


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