【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

私を連れてきた酒井くんという人は、ニヤニヤしながらそう告げると、どこかへ去っていく。


「あ、あの、ちょっと待って。私、友達を待たせてるから……っ」


慌てて大島くんに断りを入れようとしたら、彼はそこで私の腕をギュッと強くつかんだ。


「ダーメ」


そして、そのまま私を強引に部屋の中へと引き入れると、ガチャッとカギ閉める。


「せっかく乙葉ちゃんと二人きりになれたのに、帰すわけないじゃん」


「そ、そんな……っ」


「ほら、行こう。この部屋、ちょうど窓から裏庭が見えてキレイなんだぜ」


そう言うと、私の腕を引いてどんどん奥まで引っ張っていく大島くん。


私はなんだか怖くなってきて、拒否するようにその場に立ち止まると、おそるおそる彼に問いかけた。


「ま、待ってよ。何するつもりなの?」