【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

そう思って早足で歩き出そうとしたところ、ふと後ろから誰かに声をかけられた。


「ねぇ、四ノ宮さん、だよね?」


ハッとして振り向くと、そこにいたのは、あまり見覚えのない男の子で。


たぶん他のクラスの人だと思うけど、誰だろう。


「はい。そうですけど……」


「ちょうどよかった。四ノ宮さんのこと探してたんだ」


「えっ?」


「俺の友達が呼んできてくれって言うからさ」


そう言われて、友達って誰だろうなんて思ったのもつかの間、ギュッと腕を掴まれ、引っ張られる。


「いいからちょっと来てよ」


そして、そのまま2人部屋の洋室が並ぶ二階の奥まで連れてこられてしまった。