【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

その声にハッとして振り向くと、そこにはなんと、怖い顔をした楓くんが立っていて。


ウソッ、楓くん……! 来てくれたんだ。


彼が鋭い目つきでじっと睨みつけると、男はパッと私から腕を離し、焦ったように声をあげる。


「うわっ。なんだよお前っ」


「なにって、彼氏だよ」


「なっ……」


さらに楓くんは、片腕で私のことをギュッと抱き寄せると。


「こいつは俺のだから。人の彼女に触んないでもらえる?」


思いがけない彼の言葉に、ドキッとして一瞬心臓が止まるかと思った。


ちょ、ちょっと待って。「俺のだから」って、そんな……。