【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

そう。家にいたころはパパがすごく口うるさかったから、私はそれがちょっと窮屈で。


「なるほどな……」


「だからね、今日は電車に乗れるんだって思ったら、すごく嬉しいの」


目を輝かせながらそう告げたら、なぜか楓くんにクスッと笑われた。


「プッ。そんなこと言う奴、たぶん乙葉くらいじゃん?」


「そ、そうかな」


「でも、それならせっかくだし、楽しもうぜ。電車」


楓くんはそう言うと、ギュッと私の手を握る。


そして、そのままスタスタと歩き始めて。


「あ、うんっ」