【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

どこからかカバンが飛んできたかと思えば、その男の頭に見事にヒットして。


男はとっさに私の腕を離すと、頭を手で押さえながら後ろを振り返る。


「い、いって~。おいっ、誰だよ今カバン投げたやつ!」


すると、よく見たらそこにはなんと、怖い顔で男たちを睨みつける眞白くんと楓くんの姿があって。


「ちょっとー、僕たちのお嬢様に何してくれてんの?」


まさかの彼らの登場に、ビックリして思わず目を見開いた。


う、ウソ……。どうして九条兄弟が。いつの間に?


っていうか、私がここにいるって、なんでわかったんだろう。


「おい、何すんだこのクソガキ!」


カバンをぶつけられた男は、眉間にシワを寄せながら、九条兄弟に怒鳴りつける。


すると、楓くんがすかさず私の目の前までやって来て。


「うるせぇ。こいつに汚ねぇ手で触るなって言ってんだよ」