【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!

なんて言いながら手を伸ばしてきて。


腕を掴まれそうになって焦った次の瞬間、夏帆ちゃんがすかさず私の手をギュッと握ると、逃げるようにその場から走り出した。


「乙葉、逃げるよっ!」


「あ、うんっ」


私も必死に走って逃げる。


しかしながら、彼らはなぜかしつこく追いかけてきて。


とっさに路地裏に逃げ込んではみたものの、私と夏帆ちゃんはすぐに追いつかれてしまい、行き止まりで立ち往生してしまった。


「みーつけた」


「や、やだっ。来ないで……っ」


「ははっ。そんなに怯えなくても大丈夫だって」


「そうそう。俺たちなんでもおごってあげるよ?」