その日は朝から体の調子がおかしかった。
今年一番の冷え込みそうだ、初雪になるかもしれないとニュースで流れていた。




「っくしゅ!!」


くしゃみと同時に、全身が震えて寒気が走る。

学校に行って、夕方からバイト、夜は遅くまでイブと明け方までパソコンを見るという不規則な生活を繰り返していた。

イブが寂しいなんて"単語"を出すから、余計に一緒にいてあげたかった。というのは理由づけで、本当はただ隣にいたかっただけ。



「芽生ちゃん、大丈夫?」


店長が心配そうに首を傾げてくる。
出勤したときは、なんとか平気そうだったけど、どんどん悪くなってる感じがする。



「店長、今日寒いです。温度あげてください」

「駄目ね。今日はもう上がってしっかり休んで!」


店長の言葉に甘えて上がる事になったのだけど。1人で帰れないからとりあえず2階の部屋で休ませて貰う事となった。




白くて大きなソファに横になって、渡された体温計を脇に挟む。あったかい毛布にくるまって目を閉じた。

どれくらい時間がたっただろうか。きっとすぐだったと思う。



「芽生ちゃん大丈夫?」


萌花が私のすぐ傍に来てくれたのはーー。