僕は窓からそっと離れて、巻いていたマフラーをしっかりと巻き直した。口にかかるくらいまで上げて、更に顔を埋めてみる。自分の呼吸の音と温度だけを感じた。
すぐにこの教室から出ていかなくちゃ。すぐに僕は今一人なんだって実感しなくっちゃ。ヤヨちゃんはここには居ない。
いくら待っていたって、会えるのはまた明日。今はもう、ここには戻らない。
分かっているのに、なのにここに居ればまたヤヨちゃんが教室のドアからひょっこり顔を出して、槙野、まだ帰らないの?って言ってくれる様な気がして…。
僕はいつまでもそこを動けずにいた。
窓の外はただ、ただ白くって、汚れていた茶色の雪もどんどん白に染まっていく。
色をつけるなら何色にしよう。そうだ、ヤヨちゃんの質問にまだ答えていなかったと、僕は次々と考え事をした。
そうしていないと余計なこと、例えばヤヨちゃんと涼太のことを考えてしまいそうで嫌だった。
僕はすでにヤヨちゃんのことを、ヤヨちゃんのことばかりを考えているけれど、ヤヨちゃんと涼太、二人のことを考えてしまうよりは、ずっといい。
運動場の砂がどんどん、どんどん白くなっていく。まばらに通り過ぎていく人間が靴の跡を残していく。その上からどんどん、どんどん新しい雪が積もっては茶色く汚されて、その繰り返しだ。
そんな風景を眺めながら、僕は結局ずっと、ヤヨちゃんのことばかりを考え続けていた。
すぐにこの教室から出ていかなくちゃ。すぐに僕は今一人なんだって実感しなくっちゃ。ヤヨちゃんはここには居ない。
いくら待っていたって、会えるのはまた明日。今はもう、ここには戻らない。
分かっているのに、なのにここに居ればまたヤヨちゃんが教室のドアからひょっこり顔を出して、槙野、まだ帰らないの?って言ってくれる様な気がして…。
僕はいつまでもそこを動けずにいた。
窓の外はただ、ただ白くって、汚れていた茶色の雪もどんどん白に染まっていく。
色をつけるなら何色にしよう。そうだ、ヤヨちゃんの質問にまだ答えていなかったと、僕は次々と考え事をした。
そうしていないと余計なこと、例えばヤヨちゃんと涼太のことを考えてしまいそうで嫌だった。
僕はすでにヤヨちゃんのことを、ヤヨちゃんのことばかりを考えているけれど、ヤヨちゃんと涼太、二人のことを考えてしまうよりは、ずっといい。
運動場の砂がどんどん、どんどん白くなっていく。まばらに通り過ぎていく人間が靴の跡を残していく。その上からどんどん、どんどん新しい雪が積もっては茶色く汚されて、その繰り返しだ。
そんな風景を眺めながら、僕は結局ずっと、ヤヨちゃんのことばかりを考え続けていた。



