それはきっと、甘い罠。






簡単に触れてくる人だもん。


ふたりきりなんて……どんな目に合うことか。



「……ふーん。藍野ちゃん、俺と空き教室でなにする気?」


「へっ!?」


「どうせ変な想像してるんでしょー、いやらしいの。」


「ちが……っ!からかわないでっ」


「からかってないけどね。
 どうぞどうぞ、藍野ちゃんの妄想に俺使っていいよ?本人に許可取ったんだから、遠慮なく想像の俺に色んなことしちゃって?」


「……鞍馬君最低だよ」


「ハハッ、たまに言われるわそれ。」




危険人物、鞍馬秋臣。


顔良し、運動神経抜群、女子から大人気。


だけど性格……難あり。


からかわれてるって分かってる。


だから出来るだけ相手にしないように
気持ちを落ち着かせようと「ふぅ……」とため息を吐いて、姿勢を正す。


隣の鞍馬君の視線がチクチクと痛い。