なんて言いつつも、わたしが折れたも同然だ。
 でもやっぱり子供のことを考えると……。父親がいないのは寂しいかな、なんて思いも出ていたのは確かだった。

「透子……。幸せにするから、絶対に」

「……むしろ、結婚するからには幸せにしてくれないと、困るんだけど」

 この子のためにも、幸せにしてくれないと困る。わたしはともかく、この子には幸せになってほしいから……。

「透子が幸せで死にそうになるくらい、幸せにしてやる」

 高城藍に自信満々にそう言われて、わたしは「何それ……。すごい自信じゃん」と言った。

「だって俺はお前を幸せに出来るのは、俺しかいないだろ?」

「だから何なの……。その自信」

 一体その自信はどこから来るのだろうか……。わたしは彼のことを好きになれないと、以前伝えたはずなのに……。

 それでもわたしは、この子のことを考えて結婚するしかないと思った。
 高城藍のその思いに胸を打たれたのは確かだけど、やっぱりわたしは……この人と結婚するしかない運命なのだと悟った。

「お前を幸せにしていいのは、俺だけなんだよ。 俺以外の男がお前を幸せにするなんてのは、あり得ない」

 力強くそう言われてわたしは、なぜかドキッとしてしまった。

「……何なの、それ」

 訳が分からない……。