「……はあ?」

 どんな手段でもって……。まさかこの人、わたしを妊娠させることも、最初から計算に入れてたって言うの……?
 だとしたらわたしは、やっぱりまんまと嵌められたんだ、この男の策略に。

「透子、これで君はもう俺のものになるんだね」

「何言って……!」

 わたしは絶対に、この男のものになんてならない。……絶対に、後悔させてやる。わたしを利用したこと。

「透子、俺はずっと透子のそばにいるから。……ずっとずっと愛してやるから、覚悟しておけよ?」

「はあ? 何言ってっ……」

 その言葉の後、わたしの唇は高城藍によって塞がれた。

「っ……な、何するの……!」

「透子、君は俺のものだ。……誰にも渡さないよ」

「ちょっとアンタ、何言ってっ……!」 

 そして次はこう耳元で囁かれた。

「君は俺の子供を妊娠した。……ということは、俺は君の夫になるんだな」

「は?夫……?」

 そう思っていると高城藍から「俺と結婚しよう、透子」と言われた。

「……え?」

 結婚……? え、わたしが!?コイツと結婚!?いや、あり得ない……!
 そんなの絶対にあり得ないから……!

「透子も赤ちゃんも、必ず幸せにするよ」

 それはクズ御曹司からの、プロポーズだった。