「シャンパン、美味い」

「よかった」

 藍の喜ぶ顔を見れるだけで、それだけで充分幸せだ。

「チキン、食べていいか?」

「いいよ」

 藍は美味しそうにローストチキンを食べ始めた。

「美味っ! 美味いよ、透子。マジで美味い」

「本当に?よかった」

 藍の喜ぶ顔を見て、わたしも嬉しかった。

「シャンパンとも、合うな」

「よかった」

 そうだ。藍にプレゼント、渡さないと……!

「ねぇ、藍。 藍にプレゼントがあるんだけど」

「え、プレゼント? 用意してくれたのか?」

「うん。持ってくるから、ちょっと待っててね」

 わたしは藍のプレゼントを取りに寝室に行き、そのベッド下の引き出しから藍のプレゼントを取り出して、またリビングに戻った。

「お待たせ、藍。……はい。藍への、誕生日プレゼント。どうぞ」

 わたしは藍に、そのプレゼントの入った袋を手渡した。

「マジで?良いのか?」

「うん」

 藍は「嬉しいな。料理だけじゃなくて、プレゼントまで……」と嬉しそうに笑っていた。

「開けてみて」

「いいのか?」

「うん。一生懸命、選んだんだ。……気に入ってもらえたら、嬉しいんだけど」

 どうかな……。大丈夫かな。