「スー」
「なに?」
「もしかしたら、これからおかしな噂が流れることがあるかもしれない……」

 スーリアが見上げると、アルフォークは真剣な顔でスーリアを見下ろしていた。

「おかしな噂というくらいなのだから、それは出鱈目なのね?」
「ああ、そうだ」
「うん、わかった」

 スーリアが微笑むと、アルフォークは表情を綻ばせばせた。

「スーからは俺に、褒章はない?」
「私から褒章?」
「キスは?」