「スーの花のことなんだが―――」
アルフォークは今日あった一部始終をルーエンに話した。ルーエンも眉根を寄せて難しい顔をしていたが、考えるように天井を見た。
「そういえば……ミリーが今日のリアちゃんは元気が無かったって言ってたな」
「元気が無かった? 体調不良か?」
「さあ? 僕もそんなに気にしてなかったから、詳しく聞かなかったんだよ。今日は顔を会わせてないし」
ルーエンは目の前の鍋をかき混ぜながら申し訳無さそうに眉じりを下げた。ルーエンが目の前の大鍋をかき混ぜるたびに酷い悪臭が鼻につく。
「ルー、酷いにおいだ。何を作っている?」
「これ? これは僕が新しく開発したポーションだよ。なんと、動物に変身できる。アルも飲んでみる? 効果は数時間だよ」
「いや、遠慮しておく。忙しいところ邪魔したな」
「気にしないでいいよ。僕もこの作業が終わったら調べておくね」
「ああ、助かる。またな」



