「クルミの家はお金持ちよね……?」


リナはいつも嫌味を投げかけてくるクルミの顔を思い出し、呟く。


少しくらい家の中のものを盗んだって破産するわけじゃない。


それに比べてリナは体操着袋を買うお金も渋らないといけない生活だ。


こんな格差、許されるはずがない。


人間みんな平等にならなきゃ、ね?


リナは不適な笑みを浮かべ、それを大きなマスクで覆い隠したのだった。