でも、仮面をつけた相手に合わせて犯罪が決められるのだとしたら……?


恵一はデジタルカメラを仮面を抱きしめるようにして握り締めた。


「僕は、盗撮のプロになる」


小さく呟き、やがてその表情は不適な笑みへと変化して行ったのだった。