そこは浴室の窓だった。
まだ明るい時間なのに、窓は少し開いていて湯気が出てきている。
浴室の中からは女性の鼻歌が聞こえてきて恵一は一瞬にして耳まで真っ赤になってしまった。
常にアイドルを追いかけてる恵一はもちろん女性に興味があった。
だけど付き合った経験は1度もなく、全裸の女性が壁を隔てた向こうにいるという事実に逃げ出したいような気持ちに襲われる。
しかし、足は勝手に裏庭へと侵入していた。
生垣の隙間を縫い、今まさに入浴中の風呂場へと近づいていく。
そして窓の下まで来たときデジタルカメラを持っている右手が持ち上がった。
やめろ!!
その叫びも心の中だけで消えて行った。
左手で自分の右手を押さえようとするが、自分のものとは思えない力で抵抗されてビクともしない。
そうこうしているうちにデジタルカメラは連射機能を使い、窓の隙間から浴室内を撮影してしまったのだ。
恵一が青ざめる。
さっきから赤くなったり青くなったり、まるで信号機のようだ。
撮影を終えた恵一の足はまた勝手に動き出し、足音を立てることなく、だけど素早く裏庭から逃げ出していた。
まだ明るい時間なのに、窓は少し開いていて湯気が出てきている。
浴室の中からは女性の鼻歌が聞こえてきて恵一は一瞬にして耳まで真っ赤になってしまった。
常にアイドルを追いかけてる恵一はもちろん女性に興味があった。
だけど付き合った経験は1度もなく、全裸の女性が壁を隔てた向こうにいるという事実に逃げ出したいような気持ちに襲われる。
しかし、足は勝手に裏庭へと侵入していた。
生垣の隙間を縫い、今まさに入浴中の風呂場へと近づいていく。
そして窓の下まで来たときデジタルカメラを持っている右手が持ち上がった。
やめろ!!
その叫びも心の中だけで消えて行った。
左手で自分の右手を押さえようとするが、自分のものとは思えない力で抵抗されてビクともしない。
そうこうしているうちにデジタルカメラは連射機能を使い、窓の隙間から浴室内を撮影してしまったのだ。
恵一が青ざめる。
さっきから赤くなったり青くなったり、まるで信号機のようだ。
撮影を終えた恵一の足はまた勝手に動き出し、足音を立てることなく、だけど素早く裏庭から逃げ出していた。