「希帆ちゃん、この度はすまないね。風雅との結婚を急がせてしまって」
「いいえ。私も何年も自由にさせてもらっていましたし、そろそろ風雅さんとの将来を真剣に考えたいと思っていた時期だったので」
すらすらと嘘をつく。だって、体調の悪いお父様に無駄な心配をかけたくないじゃない。
「私の身体は、最初の病気をしたときにあちこち削ってるもんだから、そう長生きできないとはわかってるんだけどね」
「そう弱気なことをおっしゃらないでください」
「希帆ちゃんも仕事が忙しいんだろう? 私のために無理に孫の顔を見せようとしなくていいからね。なんだか焦らせているんじゃないかと心配で」
お父様の言葉にじんときてしまった。
風雅とはまるでキャラの違う優しいお父様。私の心情面も仕事面も気遣ってくれている。初夜にいきなり子作り宣言してきた風雅とは大違いだ。
「私もまだあちらに仕事を残してきているので、しばらくは行ったり来たりですが、赤ちゃんのことなど真剣に考えたいと思っています。風雅さんとふたりで」
「風雅にも苦労をかけてしまってね。親馬鹿だと思って聞いてほしいんだけど、あの子はちょっと非凡なんだ」
非凡。そのたとえはわかるので、私も頷く。
「天才肌というのかね。なんでも人並以上にできて、本人に気負うところが一切ない。だから、私の後を継いだ風雅が榮西をどれほど発展させていくか楽しみな部分もある」
「いいえ。私も何年も自由にさせてもらっていましたし、そろそろ風雅さんとの将来を真剣に考えたいと思っていた時期だったので」
すらすらと嘘をつく。だって、体調の悪いお父様に無駄な心配をかけたくないじゃない。
「私の身体は、最初の病気をしたときにあちこち削ってるもんだから、そう長生きできないとはわかってるんだけどね」
「そう弱気なことをおっしゃらないでください」
「希帆ちゃんも仕事が忙しいんだろう? 私のために無理に孫の顔を見せようとしなくていいからね。なんだか焦らせているんじゃないかと心配で」
お父様の言葉にじんときてしまった。
風雅とはまるでキャラの違う優しいお父様。私の心情面も仕事面も気遣ってくれている。初夜にいきなり子作り宣言してきた風雅とは大違いだ。
「私もまだあちらに仕事を残してきているので、しばらくは行ったり来たりですが、赤ちゃんのことなど真剣に考えたいと思っています。風雅さんとふたりで」
「風雅にも苦労をかけてしまってね。親馬鹿だと思って聞いてほしいんだけど、あの子はちょっと非凡なんだ」
非凡。そのたとえはわかるので、私も頷く。
「天才肌というのかね。なんでも人並以上にできて、本人に気負うところが一切ない。だから、私の後を継いだ風雅が榮西をどれほど発展させていくか楽しみな部分もある」



