風雅はさらに多忙になるだろう。心配する一方で、風雅が忙しいのは正直助かると思っている部分もある。なぜなら、夫婦として距離を縮める暇が一切ないのだ。
現時点、私たちは毎朝仲良く朝食を食べるメシ友である。
「あ、明日は休みだよ」
風雅が思いだしたように言う。私の顔を覗き込む目がわくわくしている。
「お父様のお見舞いでしょ」
「うん。その後、生活に足りないものがあれば買い出しに行こう」
「自分で買い物くらい行けるよ」
いくら久しぶりの日本だからといっても年に一・二度帰国していたし、生まれ育った国だ。平日日中は在宅で仕事をしていて、空いた時間に日用品などの買い物はひとりで済ませている。
「デートしようって意味で言ってるんだけど」
「めんどくさい」
「冷たいなあ。でもデートしてもらうからね。ディナー予約したし」
「わかったわよ。あ、そういえば行ってみたいブックカフェがあったんだ。付き合ってくれる?」
「オッケー。じゃ、明日は車じゃなくて電車移動中心がいいかな」
こうして会話していれば、私たちは友人同士以外の何物でもない。緊張感もないし、高校時代の延長みたいな気軽さ。
婚約時代、私が帰国してデートするときも、だいたいこんな雰囲気だった。食事して、散歩して、カラオケに行ったりゲームセンターに行ったり……。普通の友達の付き合いしかしてない。
この前押し倒された時の方が異質だったのだ。
仮面夫婦っていうのは言い過ぎかもしれないけど、こんな感じの夫婦じゃ駄目かな。
私としてはいい距離だし、ラクなんだけれど。
現時点、私たちは毎朝仲良く朝食を食べるメシ友である。
「あ、明日は休みだよ」
風雅が思いだしたように言う。私の顔を覗き込む目がわくわくしている。
「お父様のお見舞いでしょ」
「うん。その後、生活に足りないものがあれば買い出しに行こう」
「自分で買い物くらい行けるよ」
いくら久しぶりの日本だからといっても年に一・二度帰国していたし、生まれ育った国だ。平日日中は在宅で仕事をしていて、空いた時間に日用品などの買い物はひとりで済ませている。
「デートしようって意味で言ってるんだけど」
「めんどくさい」
「冷たいなあ。でもデートしてもらうからね。ディナー予約したし」
「わかったわよ。あ、そういえば行ってみたいブックカフェがあったんだ。付き合ってくれる?」
「オッケー。じゃ、明日は車じゃなくて電車移動中心がいいかな」
こうして会話していれば、私たちは友人同士以外の何物でもない。緊張感もないし、高校時代の延長みたいな気軽さ。
婚約時代、私が帰国してデートするときも、だいたいこんな雰囲気だった。食事して、散歩して、カラオケに行ったりゲームセンターに行ったり……。普通の友達の付き合いしかしてない。
この前押し倒された時の方が異質だったのだ。
仮面夫婦っていうのは言い過ぎかもしれないけど、こんな感じの夫婦じゃ駄目かな。
私としてはいい距離だし、ラクなんだけれど。



