「ああ、なるほど」

それを見た孝太は納得したと言うように首を縦に振ってうなずいた。

「…どうかな?」

自分でも信じられないけれど、先生から性別を聞いた時にこの名前が頭の中に浮かんだ。

だけど、孝太も初めての子供だから名前を考えたいと思っているかも知れない。

「いいと思う」

孝太は言った。

「えっ、いいの!?」

思わず聞き返した私に、
「すごくいい名前だと思った。

うん、決定!」

孝太は手をたたいて喜んだ。

「よかった…」

頭の中に浮かんだこの名前を気に入ってくれたみたいでよかった…。

「後は生まれてくるのを待つだけだね」

「うん、もうすぐだな」

大きくなったお腹に視線を向けると、優しくなでた。

ーーお父さんとお母さんは、あなたに会えるのを楽しみに待っているよ。