～咲side～

外来もスムーズにできるようになってきたある日のこと。

由「ねえ、咲ちゃんちょっと来て」

いまのは、同じ小児科の綾野由奈（アヤノユナ）先輩。

確か、一ノ瀬先生のことを狙ってるだとかナントカ。

「はい、いいですよ」











由「ねえ、外来変わってよ。」

「え？」

由「だから、代わってっていっているの」

「何でですか？」

この病院では、正当な理由がない限り、交代などはできない。

由「何でって、アンタみたいのじゃなくて、私みたいに大人っぽい女性の方が、一ノ
　　瀬先生に釣り合うでしょ」

「は、はぁ」

つまりあたしは、子供っぽいと。

確かに、あたしの方が若いし、落ち着いてるという感じではないから、納得できる。

でも、
「そんな理由じゃ、認められないと思いますよ」

由「分かってるわよ、そのくらい。
　　こっちにも作戦があるもの。
　　出てきて」

由奈先輩がそう言うと、男の人が数人出てきた。

見た感じ看護師じゃなさそうだな。

由「あなたが、大怪我をすれば外来できないわよね。
　　だからこの男たちにあなたにけがを負わしてって頼んだの。」

由奈先輩、そんなこと考えてたなんて。

女の嫉妬？って怖い。