お母さんのお墓は綺麗だった。

頻繁にお手入れされているみたい。




私はお母さんにたくさん話しかけた。

これまでの謝罪、学生時代の事、爽との出会い、そして今の生活。

結婚の話もした。

楽しかった。

まるで今ここにお母さんがいるみたいに。

「お母さん、産んでくれてありがとう。」







後日私は、爽と一緒に改めて結婚の挨拶をしに行った。

お父さんは、喜んでくれた。

2回目と思えないくらい。

お母さんにも勿論挨拶した。

ふとお母さんと声が聞こえた気がした。


「幸せになってね」


お母さん、私お母さんの分まで幸せになるよ。


fin.