クリスが用意してくれた制服を着てみるとピッタリのサイズだった。
ずっと赤い制服だったので。
青色というのが、どうもしっくりと来ない。
「そんなに緊張しなくても大丈夫だって」
笑顔でクリスが励ましてくれるが、渚はそれどころではなかった。
家を出て、ただひたすら一本道を歩き続ける。
「クリスと同じクラスだったら良かった」
渚が泣きそうな声で言うと、
クリスはアハハハハと声をあげて笑った。
「流石に学年が違うから無理だね」
「え?」
渚は全員、同じ学年だと思い込んでいたが実際は違ったのだ。
「いいかい? 学校では俺らと出くわしても話しかけるのは駄目だからね。下級生が上級生に話しかけることは禁止されているから」
「…わかった」
渚は一年、クリスとサクラは二年生だそうだ。
そして、シュロはまさかの三年生。
「じゃあ」
校舎付近で、クリスと分かれる。
絶望しながらも校舎に入って、教室へと向かう。
一年の教室は一階だと言うので、ウロウロしていると。
自分のクラスを見つけた。
ドアが開けっ放しになっているので、中を覗くと。
数名が既に教室にいる。
ふと、窓辺にいた眼鏡をかけている少年と目が合った。
ヤバイ見つかった、と渚が後ろに下がる。
少年は渚に向かってニッコリと笑って、近寄ってくる。
「渚くんだね? 僕は、このクラスの学級委員長。ヨロシク」
「…どうも」
渚が挨拶すると、「さ、入った入った」と案内された。
「渚くんの席はそこ」
一番後ろの席を指さされる。
「ありがとう」
渚が椅子に座った途端、一人の少年が近寄ってくる。
同い年にしては大柄の少年だ。
「なあ、おまえ。ローズ様と戦ったんだって?」
「へ?」
渚がぽかんとしていると、
「おい、君。渚くんは退院したばかりなんだから刺激的なことは言うなよ」
「ああ、ごめんごめん。でも、大変だったな。世界最強と戦って意識不明で一ヵ月入院していたんだろ」
どういうこと!?
と渚は思ったが、曖昧に首を傾げる。
「ごめん、ボク戦った相手の名前を知らなくて・・・金髪の人のこと?」
「あ、そうだよな。卒業試験では上級生の名前なんて教えてもらえないよな。スマンスマン」
そう言って面白そうに少年が謝る。
「この学校の二年生なんだけどさ。世界最強って言われるくらい強い人なんだぜ。その人と戦った奴は皆、即死したって言うからさ。おまえほんと凄いよな」
「…そうなの?」
「俺、ネオン。で、こっちの眼鏡は委員長。ヨロシク」
ニッと笑った少年を見て、どこかタイラの面影を感じさせられると渚は思った。
「よろしく」
ネオンと握手をすると、委員長がコホンと咳払いした。
「渚くんはまだ退院したばかりなんだろ? 具合が悪くなったらすぐに教えてくれよ」
「…ありがとう。実は、ちょっと、まだ声が出にくいんだ」
適当に嘘をついた。
ネオンと委員長は、そっかそっかと言って頷いた。
一ヵ月も学校を休んだのだから、絶対にクラスメイトに嫌われると思っていたのに。
誰かが嘘をついてくれたお陰で、渚はクラスで孤立せずに済んだのだった。
ずっと赤い制服だったので。
青色というのが、どうもしっくりと来ない。
「そんなに緊張しなくても大丈夫だって」
笑顔でクリスが励ましてくれるが、渚はそれどころではなかった。
家を出て、ただひたすら一本道を歩き続ける。
「クリスと同じクラスだったら良かった」
渚が泣きそうな声で言うと、
クリスはアハハハハと声をあげて笑った。
「流石に学年が違うから無理だね」
「え?」
渚は全員、同じ学年だと思い込んでいたが実際は違ったのだ。
「いいかい? 学校では俺らと出くわしても話しかけるのは駄目だからね。下級生が上級生に話しかけることは禁止されているから」
「…わかった」
渚は一年、クリスとサクラは二年生だそうだ。
そして、シュロはまさかの三年生。
「じゃあ」
校舎付近で、クリスと分かれる。
絶望しながらも校舎に入って、教室へと向かう。
一年の教室は一階だと言うので、ウロウロしていると。
自分のクラスを見つけた。
ドアが開けっ放しになっているので、中を覗くと。
数名が既に教室にいる。
ふと、窓辺にいた眼鏡をかけている少年と目が合った。
ヤバイ見つかった、と渚が後ろに下がる。
少年は渚に向かってニッコリと笑って、近寄ってくる。
「渚くんだね? 僕は、このクラスの学級委員長。ヨロシク」
「…どうも」
渚が挨拶すると、「さ、入った入った」と案内された。
「渚くんの席はそこ」
一番後ろの席を指さされる。
「ありがとう」
渚が椅子に座った途端、一人の少年が近寄ってくる。
同い年にしては大柄の少年だ。
「なあ、おまえ。ローズ様と戦ったんだって?」
「へ?」
渚がぽかんとしていると、
「おい、君。渚くんは退院したばかりなんだから刺激的なことは言うなよ」
「ああ、ごめんごめん。でも、大変だったな。世界最強と戦って意識不明で一ヵ月入院していたんだろ」
どういうこと!?
と渚は思ったが、曖昧に首を傾げる。
「ごめん、ボク戦った相手の名前を知らなくて・・・金髪の人のこと?」
「あ、そうだよな。卒業試験では上級生の名前なんて教えてもらえないよな。スマンスマン」
そう言って面白そうに少年が謝る。
「この学校の二年生なんだけどさ。世界最強って言われるくらい強い人なんだぜ。その人と戦った奴は皆、即死したって言うからさ。おまえほんと凄いよな」
「…そうなの?」
「俺、ネオン。で、こっちの眼鏡は委員長。ヨロシク」
ニッと笑った少年を見て、どこかタイラの面影を感じさせられると渚は思った。
「よろしく」
ネオンと握手をすると、委員長がコホンと咳払いした。
「渚くんはまだ退院したばかりなんだろ? 具合が悪くなったらすぐに教えてくれよ」
「…ありがとう。実は、ちょっと、まだ声が出にくいんだ」
適当に嘘をついた。
ネオンと委員長は、そっかそっかと言って頷いた。
一ヵ月も学校を休んだのだから、絶対にクラスメイトに嫌われると思っていたのに。
誰かが嘘をついてくれたお陰で、渚はクラスで孤立せずに済んだのだった。



