「君は、003番だ」
学長の挨拶後、一人ずつ番号を割り振られ覚えておくように言われる。
誘導されるがままに、ぞろぞろと列をなして建物に入り指示された席に座る。
50名ほどいた少年達は2クラスに分かれ、教室と呼ばれる部屋に通された。
「これから、3年間。君たちの担任となるマツだ。よろしく」
担任と言う男は、細長く目の細い男だった。
サラサラとしたストレートの髪の毛に前髪がまっすぐに切られている。
坊ちゃん刈りの髪型に、細い目は今まで見てきた騎士団とは違い優しそうな印象だった。
だが、渚はガタガタと震えていた。
目の前で人が殺されたのに、何事もなかったかのように話が進行していくからだ。
「今日の予定は校舎を見学した後、宿舎を案内して。それから、制服に着替えてもらって、あと一人一人の面談があるからね」
にっこりと笑う担任のマツがえらく不気味に感じる。
教室に座っている生徒たちは青白い顔で座っているだけだった。
校舎に隣接した宿舎を案内され、渚はキョンと同室だということに驚いた。
「知り合いが同じ部屋で良かったよ」
キョンは嬉しそうに渚に向かって言った。
制服に着替え、003と書かれた名札をつけ、教室に戻る。
沈黙した状態で待っていると「003番」と呼ばれ、渚は立ち上がった。
隣の教室に入ると。
担任のマツが座っており、マツの前に椅子が置いてある。
「そこに座って」
言われた通り、渚は座る。
「君は、海の一族なんだよね? あー…、大変だったみたいだね」
と細い目を更に細めてマツが言う。
広い教室で二人きりでいることが渚には息苦しいと感じた。
「…一族は皆、殺されたんですよね?」
目を充血させながら渚は言う。
本当ならば泣き叫びたいところだが、マツの腰に身に着けてある長剣を見た途端に青ざめた。さっきの校庭での光景が浮かんだのだ。
「殺された? 何でそう思うの?」
…何を言っているのだろうと渚はイライラしていた。
かつて、海の一族は自分たちの土地を持って、島で暮らしていたという。
それが今や少数民族となりティルレット王国の海岸で静かに暮らしている。
ティルレット王国の人間に邪魔者扱いされて皆殺しにされたに違いないと感じた。
渚は「だって…」と言葉を漏らす。
「君はお母さんとお姉さんが2人いるよね? お母さんとお姉さんは生きているよ」
「…えっ」
信じられないという表情で渚はマツを見た。
「君が無事に学校を卒業出来たら、会わせてあげるよ」
「…そんなの嘘だ」
マツを睨みつける。
泣くもんかと思ったが、涙がボロボロとこぼれる。
もう自分は一人ぼっちなのだ。
騙されるものかと思った。
「まあ、信じるかは君次第さ。月に一度、家族との手紙のやりとりが認められているからね。それで確認すればいい」
と言って、マツは目をそらしてノートに何かを書き込んでいる様子だった。
学長の挨拶後、一人ずつ番号を割り振られ覚えておくように言われる。
誘導されるがままに、ぞろぞろと列をなして建物に入り指示された席に座る。
50名ほどいた少年達は2クラスに分かれ、教室と呼ばれる部屋に通された。
「これから、3年間。君たちの担任となるマツだ。よろしく」
担任と言う男は、細長く目の細い男だった。
サラサラとしたストレートの髪の毛に前髪がまっすぐに切られている。
坊ちゃん刈りの髪型に、細い目は今まで見てきた騎士団とは違い優しそうな印象だった。
だが、渚はガタガタと震えていた。
目の前で人が殺されたのに、何事もなかったかのように話が進行していくからだ。
「今日の予定は校舎を見学した後、宿舎を案内して。それから、制服に着替えてもらって、あと一人一人の面談があるからね」
にっこりと笑う担任のマツがえらく不気味に感じる。
教室に座っている生徒たちは青白い顔で座っているだけだった。
校舎に隣接した宿舎を案内され、渚はキョンと同室だということに驚いた。
「知り合いが同じ部屋で良かったよ」
キョンは嬉しそうに渚に向かって言った。
制服に着替え、003と書かれた名札をつけ、教室に戻る。
沈黙した状態で待っていると「003番」と呼ばれ、渚は立ち上がった。
隣の教室に入ると。
担任のマツが座っており、マツの前に椅子が置いてある。
「そこに座って」
言われた通り、渚は座る。
「君は、海の一族なんだよね? あー…、大変だったみたいだね」
と細い目を更に細めてマツが言う。
広い教室で二人きりでいることが渚には息苦しいと感じた。
「…一族は皆、殺されたんですよね?」
目を充血させながら渚は言う。
本当ならば泣き叫びたいところだが、マツの腰に身に着けてある長剣を見た途端に青ざめた。さっきの校庭での光景が浮かんだのだ。
「殺された? 何でそう思うの?」
…何を言っているのだろうと渚はイライラしていた。
かつて、海の一族は自分たちの土地を持って、島で暮らしていたという。
それが今や少数民族となりティルレット王国の海岸で静かに暮らしている。
ティルレット王国の人間に邪魔者扱いされて皆殺しにされたに違いないと感じた。
渚は「だって…」と言葉を漏らす。
「君はお母さんとお姉さんが2人いるよね? お母さんとお姉さんは生きているよ」
「…えっ」
信じられないという表情で渚はマツを見た。
「君が無事に学校を卒業出来たら、会わせてあげるよ」
「…そんなの嘘だ」
マツを睨みつける。
泣くもんかと思ったが、涙がボロボロとこぼれる。
もう自分は一人ぼっちなのだ。
騙されるものかと思った。
「まあ、信じるかは君次第さ。月に一度、家族との手紙のやりとりが認められているからね。それで確認すればいい」
と言って、マツは目をそらしてノートに何かを書き込んでいる様子だった。


