Your PrincessⅡ

 渚とナンは「火事だ」と言い合って、全速力で村に向かって走った。
 煙はどんどんと濃くなってくる。
「ナンは、避難してろ」
「マリクは?」
 切羽詰まった状態でナンが言う。
「俺は、家を見てくる」
 猛スピードで渚は走り抜ける。
 本当に火事だろうかと一種の不安があった。
 どれだけの家が燃えてんだよと思ったと同時に、今日はそんなに風は強くないのにと考えた。
 何人かが発狂しながら全力で逃げて行く。
「何があったんだ?」
 そのうちの一人に話しかけても、無視して逃げて行く。
 脅えて逃げているかのように見えた渚は家の方へと走った。

 煙のせいでゲホゲホと咳き込みながらも、目の前に映ったのは。
 オババと・・・

「おいっ、やめろー」

 渚は大声で叫んだ。
 オババの前に立っていたのは、
 国家の騎士団と思われる男だった。