そんな作り話、誰が信じるというのですか?
と、口に出しそうにはなったけど。
幾つか思い当たる節はあったのだと思う。
蘭がずっと命を狙われていたのは、王族だから…
蘭の本名を知らなかったのは、彼が王様の子供だから…
「カレン。それで、ショックを受けてちゃ駄目だろ」
「受けるに決まってるでしょう!」
お兄様を睨みつける。
「ローズと蘭は次期国王とその弟。では、僕とカレンは何者でしょう?」
「何って、私は蘭の妻だから、王族になるんでしょう…」
自分で言って、なんて恐ろしい人と結婚してしまったのだろうと思った。
皆、騙していたんだ。
私だけ、蘭の正体を知らなかった。
ズキズキと頭が痛くなってくる。
夢であれ。
と、自分に言い聞かせる。
「カレンは女神の生まれ変わりなんだ」
お兄様の言葉に、
後ろに縛り付けられている蘭とローズさんが「えっ」と声を漏らす。
「そして、僕は女神の使いと言ったところかな」
へへへっと笑うお兄様を見て。
だんだんムカムカしてきた。
手を拳にする。
「お兄様はそんなヘラヘラ笑ったりしません」
フラフラしながら立ち上がる。
「こんの、嘘つき!」
と、口に出しそうにはなったけど。
幾つか思い当たる節はあったのだと思う。
蘭がずっと命を狙われていたのは、王族だから…
蘭の本名を知らなかったのは、彼が王様の子供だから…
「カレン。それで、ショックを受けてちゃ駄目だろ」
「受けるに決まってるでしょう!」
お兄様を睨みつける。
「ローズと蘭は次期国王とその弟。では、僕とカレンは何者でしょう?」
「何って、私は蘭の妻だから、王族になるんでしょう…」
自分で言って、なんて恐ろしい人と結婚してしまったのだろうと思った。
皆、騙していたんだ。
私だけ、蘭の正体を知らなかった。
ズキズキと頭が痛くなってくる。
夢であれ。
と、自分に言い聞かせる。
「カレンは女神の生まれ変わりなんだ」
お兄様の言葉に、
後ろに縛り付けられている蘭とローズさんが「えっ」と声を漏らす。
「そして、僕は女神の使いと言ったところかな」
へへへっと笑うお兄様を見て。
だんだんムカムカしてきた。
手を拳にする。
「お兄様はそんなヘラヘラ笑ったりしません」
フラフラしながら立ち上がる。
「こんの、嘘つき!」



