目を真っ赤にして、サクラが一階へ降りると。
ダイニングルームにいたのは、アズマだった。
アズマは本を読んでいた。
「あ、サクラ様。おはようございます。何か召し上がりますか?」
「自分でやるからいい」
低い声が出た。
同時に、アズマに対して冷たく接してしまったことを後悔する。
グラスに水を注いで一気飲みする。
台所に、サンドイッチが用意されているのに気づいた。
シュロが入院中の間はアズマや渚が食事を作っているという。
チラリとサクラがアズマを見ると、アズマはサクラを見てにっこりと微笑んだ。
その笑顔を見た瞬間、サクラはまた泣きそうになる。
「サクラ様、何か欲しいものはありますか?」
「…ないわよ」
思ってもいないことが口に出てしまう。
話しかけられるのが嬉しいくせに、どうして冷たくなってしまうのか。
「じゃあ、願い事はありますか?」
紫色の瞳でじっと見つめられると、飲み込まれそうで怖くなる。
「言ったところで、無駄でしょ」
思わず大声が出てしまう。
サクラはめまいを感じて椅子に座り込んだ。
もう、どれくらいご飯を口にしていないのだろうか。
頭をおさえる。
アズマは立ち上がる。
「それは、言ってみなければわからないじゃないですか」
サクラの前に跪いた。
いきなり、サクラの手を握ってきたので、サクラは驚いて椅子から転げ落ちそうになった。
「無駄だって言ってるでしょ。私は騎士団をやめたいのよ。でも、選ばれし者なんでしょう? もう逃れられないんでしょう?」
毎日泣き続けているというのに、サクラの目からはまた涙が零れる。
「私には上司がいますから」
ニッコリとアズマが笑った。
「上司って…?」
「私の上司といえば、スペンサー伯爵様しかおりません。蘭様もおります。一度、ご相談をしてみます」
ダイニングルームにいたのは、アズマだった。
アズマは本を読んでいた。
「あ、サクラ様。おはようございます。何か召し上がりますか?」
「自分でやるからいい」
低い声が出た。
同時に、アズマに対して冷たく接してしまったことを後悔する。
グラスに水を注いで一気飲みする。
台所に、サンドイッチが用意されているのに気づいた。
シュロが入院中の間はアズマや渚が食事を作っているという。
チラリとサクラがアズマを見ると、アズマはサクラを見てにっこりと微笑んだ。
その笑顔を見た瞬間、サクラはまた泣きそうになる。
「サクラ様、何か欲しいものはありますか?」
「…ないわよ」
思ってもいないことが口に出てしまう。
話しかけられるのが嬉しいくせに、どうして冷たくなってしまうのか。
「じゃあ、願い事はありますか?」
紫色の瞳でじっと見つめられると、飲み込まれそうで怖くなる。
「言ったところで、無駄でしょ」
思わず大声が出てしまう。
サクラはめまいを感じて椅子に座り込んだ。
もう、どれくらいご飯を口にしていないのだろうか。
頭をおさえる。
アズマは立ち上がる。
「それは、言ってみなければわからないじゃないですか」
サクラの前に跪いた。
いきなり、サクラの手を握ってきたので、サクラは驚いて椅子から転げ落ちそうになった。
「無駄だって言ってるでしょ。私は騎士団をやめたいのよ。でも、選ばれし者なんでしょう? もう逃れられないんでしょう?」
毎日泣き続けているというのに、サクラの目からはまた涙が零れる。
「私には上司がいますから」
ニッコリとアズマが笑った。
「上司って…?」
「私の上司といえば、スペンサー伯爵様しかおりません。蘭様もおります。一度、ご相談をしてみます」



