途中、お昼休憩のためにレストランに立ち寄り、
時々、休憩を挟みながら車はどこまでも進んで行った。
会話は、私が一年間どんなふうに過ごしたのかを延々と話した。
クリスさんは凄く聞き上手だと思う。
「へえー、そうなんだ」「で、相手の子はどうしたの?」と気持ちよく相槌を打って質問してくれる。
しっかりと自分の話を聴いてくれるのが嬉しくて、私は一方的に話し続けた。
太陽が沈んで夜にさしかかった頃。
クリスさんの口数が少なくなった。
「ヤバい」
急に女性のような声を出してクリスさんが言った。
ただならぬクリスさんの様子に、どうしたんだろうと顔を見る。
「ごめん、カレンちゃん」
「え?」
真剣な顔でクリスさんが言う。
「本当は今日中に到着するはずだったんだけど。…ごめん、ちょっと緊急事態だ」
「え!?」
完全に女性の声だった。
クリスさんは、急に左折したかと思うと、猛スピードで車を走り抜ける。
「いつもより、早い段階で女になった…」
険しい顔でクリスさんが言った瞬間、
クリスさんの髪の毛が肩まで伸びていた。
クリスさんは夜になると性別が変わって女になる。
かつて、一緒に暮らしていた仲間達は全員魔法にかけられていた。
魔法にかけられているっていっても。
詳細を知らされているわけではなかった。
クリスさんが女性に変身する姿が、あまりにもあっけなく。
自然に変身したので「えぇ!?」と声を漏らしてしまう。
本で読むような魔法とは違う。
全身が光に包まれるわけでもない、煙が出るわけでもない。
ただ、声が変わって一瞬で髪の毛が伸びたクリスさんに驚くだけだった。
「ごめん。この姿だと、危険なんだ…。この近くに街があるはず」
あとは、何も言わないクリスさんに。
自分も黙り込んだ。
時々、休憩を挟みながら車はどこまでも進んで行った。
会話は、私が一年間どんなふうに過ごしたのかを延々と話した。
クリスさんは凄く聞き上手だと思う。
「へえー、そうなんだ」「で、相手の子はどうしたの?」と気持ちよく相槌を打って質問してくれる。
しっかりと自分の話を聴いてくれるのが嬉しくて、私は一方的に話し続けた。
太陽が沈んで夜にさしかかった頃。
クリスさんの口数が少なくなった。
「ヤバい」
急に女性のような声を出してクリスさんが言った。
ただならぬクリスさんの様子に、どうしたんだろうと顔を見る。
「ごめん、カレンちゃん」
「え?」
真剣な顔でクリスさんが言う。
「本当は今日中に到着するはずだったんだけど。…ごめん、ちょっと緊急事態だ」
「え!?」
完全に女性の声だった。
クリスさんは、急に左折したかと思うと、猛スピードで車を走り抜ける。
「いつもより、早い段階で女になった…」
険しい顔でクリスさんが言った瞬間、
クリスさんの髪の毛が肩まで伸びていた。
クリスさんは夜になると性別が変わって女になる。
かつて、一緒に暮らしていた仲間達は全員魔法にかけられていた。
魔法にかけられているっていっても。
詳細を知らされているわけではなかった。
クリスさんが女性に変身する姿が、あまりにもあっけなく。
自然に変身したので「えぇ!?」と声を漏らしてしまう。
本で読むような魔法とは違う。
全身が光に包まれるわけでもない、煙が出るわけでもない。
ただ、声が変わって一瞬で髪の毛が伸びたクリスさんに驚くだけだった。
「ごめん。この姿だと、危険なんだ…。この近くに街があるはず」
あとは、何も言わないクリスさんに。
自分も黙り込んだ。



