Your PrincessⅡ

 太陽が昇ろうとする頃。
 ようやく車が止まった。
 私は、うとうと半分眠ってしまっていた。
「着いたよ」
 ライト先生の一言に「はいっ」と大声が出てしまう。
 知らない間に、辿り着いたのは何処かの街だった。
 目の前には、ホテルの看板がある。
 建物の前に誰かが立っている。
 朝霧でぼんやりとしているが、男の人なのは間違いない。
 もしかして?
 期待を込めて、その男の人の側に近寄ると。
「ああ・・・」
 と声が漏れた。

「カレンくん。ここでお別れだ」
 後ろでライト先生の声がしたので振り返る。
「先生はこれから、どうするんですか?」
 大声で言うと。
 ライト先生はニヤリと不敵に笑って車に乗って去ってしまった。

「カレンちゃん、久しぶりだね」
 目の前に立っている男の人が微笑んだ。
 一年ぶりに会うクリスさんだ。